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修平の独り言

HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)接種の推進を!

令和4年6月3日(金)

5月府議会での一般質問では、HPVワクチン(子宮頚がんワクチン)接種についても取り上げた。
「がんの除去手術で悲しみ苦しむ女性の姿」や「結婚前のブライダルチェックで、新婦に子宮頚がんと告げる悲しさ」など、河内長野市出身の婦人科医の藤田由布氏から、“現場”での切実なお話をお聞きしたことがきっかけだった。

子宮頸がんとは

子宮頸がんの原因の95%以上がHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染によるもので、このウイルスの多くは男性との性交渉で感染する。
国内では年間約1.1万人(74人に1人)が罹患し、国内では年間約2,900人(大阪府内は約200人)が亡くなっている。また、子どもを産むことができなくなる人も多くおられる。

 

HPVワクチン接種の現状

ワクチン接種により、子宮頸がんになるリスクを大幅に軽減することができる。接種率についてはイギリスが約8割、オーストラリアや韓国が約7割、アメリカが約6割など先進国では進んでいる一方、日本の接種率は0.3%と突出して低い状況だ。
その理由は、日本では積極的な接種を控えた時期があったためだが、その後、安全性が確認され、積極的な接種を再開した。

そして、今年4月から無料(ワクチンの価格は5~10万円)で接種が可能となった。また、積極的接種を控えていた時期の対象者も溯って無料で接種することができ、公費で接種できるワクチンにより、子宮頸がんの原因を50~70%防ぐことができる。
ただ、HPVワクチンの効果については、性交渉後では大幅に減少することを知らない人も少なくない。

こうした現状を踏まえると、本来、男性にもワクチン接種を勧奨すべきであることは言うまでもない。また、男性に多い中咽頭がんや肛門がんなどもHPVの感染が原因の一つであるため、ワクチン接種で感染を防ぐことができる。
しかしながら、日本では「子宮頸がんワクチン」と表現されることから、女性だけの問題であるかのように捉えられている。

 

西野修平の府議会での提案

そこで、5月府議会の一般質問では、男性へのワクチンの無料接種を提案し、府から国に要望が行われることになった。
また、最も大切なことは、対象者の子どもと親がワクチンの重要性や副作用のリスクなど、正しい情報を理解したうえで、親子が一緒に考えることだ。
ワクチンに関する保護者の理解を深めるため、府立高校や私立高校、市町村教育委員会への働き掛けとともに、府内のPTA組織との連携のもと、積極的な周知が図られることになった。

厚生労働省のHPVワクチン関連資料

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